2023.11.08

~「娯楽」と「寛ぎ」の文化が融合する場所~ バーデン・バーデン祝祭劇場の新ラウンジがオープン

ドイツが誇るオペラハウス、フェストシュピールハウス(バーデン・バーデンの祝祭劇場)は、2023 年に創⽴25 周年を迎えました。私立のオペラハウスとしてドイツ最大のフェストシュピールハウスは、この盛大な祭典を機にロルフベンツの家具を備えた新しいラウンジを披露しています。そこでCEO のDr. Ursula Koners と芸術監督兼共同CEO のBenedikt Stampa に話を伺いました。

The Festspielhaus Baden-Baden

25 周年おめでとうございます︕ 今はお祝い気分ですか︖

Benedikt Stampa:もちろんです。フェストシュピールハウス・バーデン・バーデンの25 周年は特別な出来事です。我々チーム全員がそれを感じている。注目されていることは喜ばしいことで、時代の主要なアーティストと一緒に仕事ができることに感謝し、誇りに思っています。バーデン・バーデンの舞台でトップクラスの素晴らしい作品を上演し、観客に毎回新たな感動を与えることができることは大変光栄なことです。そしてこれを過去25 年間に渡って続けてこられたこと。これ以上最高の気分はないですね。

近年の素晴らしい作品の数々の中で、特に印象に残った作品はありますか︖

Benedikt Stampa: フェストシュピールハウス・バーデン・バーデンの波乱に満ちた25年の歴史の中で傑作は数え切れないほどありました。その中でも私たちにとって最も輝かしく、最も印象に残っている作品のひとつがイースター音楽祭の一環として⾏われたベルリン・フィルハーモニー管弦楽団とのオペラ初演です。これはメトロポリタン・オペラとの共同制作としてニューヨークでも上演されました。

フェストシュピールハウス・バーデン・バーデンが2023 年でもエンターテインメントの場として特別である理由は何だと思いますか︖

Benedikt Stampa: バーデン・バーデンは長い歴史をもつ素晴らしい街。そして伝統に彩られた華やかで魅⼒的な場所です。私たちは記憶に残る作品を体験いただける芸術のプラットフォームを、ヨーロッパ最大のオペラハウスのひとつであるこの場所で提供しています。つまり、フェストシュピールハウス・バーデン・バーデンは、最高レベルの暮らしを体験いただける理想的な場所だといえます。

25周年の祭典が現在進行中ですが、フェストシュピールハウスを訪れる人は何を期待できますか?

Benedikt Stampa: さまざまな⾒どころや体験があります。例えば、秋のフェスティバル “La Grand Gare “の一環として、ロバート・カーソン演出によるジュール・マスネのオペラ 「Werther(ウェルテル)」の初演があります。これは間違いなひとつのくハイライトといえるでしょう。テノール歌手のジョナサン・テテルマンがタイトルロールを演じますが、彼は国際的な声楽シーンにおける本物の新星です。

Dr. Ursula Koners: またニューヨークのメトロポリタン歌劇場の音楽監督でもあるカリスマ首席指揮者ヤニック・ネゼ=セガンが指揮するフィラデルフィア管弦楽団の特別招待公演もお忘れなく。フィラデルフィア管弦楽団は、ロシアの偉大な作曲家セルゲイ・ラフマニノフに捧げる3 つのコンサートを私たちと一緒に演奏する予定です。私たちはこれらの公演をとても楽しみにしています。「ジョン・ノイマイヤーの世界」も同様です。この衝撃的なダンス・フェスティバルは、昨年に引き続き、世界中から熱狂的な観客をバーデン・バーデンに惹きつけることになるでしょう。

文化とデザイン – それは調和のとれた、時代を超える絆。フェストシュピールハウスとROLF BENZ の⻑年にわたるパートナーシップについて教えてください。

Benedikt Stampa:両社のパートナーシップがこれほど⻑く続いているのは、どちらも刹那的な関係を求めているのでなく、持続性、信頼性、そして真の付加価値を重んじているからでしょう。両者とも似た価値観と同じターゲット層を持ち、品質に一切の妥協を許しません。ロルフベンツは、フェストシュピールハウスが⺠間出資のコンサート&オペラハウスという特殊な組織であることをよく理解しています。同時に、私たちはロルフベンツが提供する卓越したデザインの専門知識を高く評価しています。そのお蔭で要求度の高いお客様にも、あらゆる面で完璧な心地よさを体験していただくことができるのです。

フェストシュピールハウス・バーデンバーデンのどのエリアにロルフベンツの家具を採用されましたか︖

Dr. Ursula Koners: 2023年の夏休みにフェストシュピールハウスの高級クラブラウンジをロルフベンツの家具を使ってモダンなスタイルに改装しました。
実はロルフベンツの家具はその他のエリアにも昔から使用しています。まず2階にあるAida Caféですが、ここはラウンジのような雰囲気で、後のクラブラウンジのイメージを先取りしていました。Aida Caféでは役員会も開いていました。落ち着いた雰囲気の空間がとても心地よいのです。またAida BistroとAida Barにもロルフベンツの家具が使われています。各エリアは個別にデザインされており、それぞれに「ファン」がいます。それと同時にロルフベンツが採用されている空間には、ここならではの統一されたデザイン性がみられます。

Benedikt Stampa:過去には、ロルフベンツの家具で様々な「ポップアップ展示」を開催しています。例えば、アウトドア・コレクションが初めて発表されたときにはホワイエに新ソファを設置しました。その反響は大変好評でした。さらに毎年2 月に開催するTakeover Festivalでも同様な催しものが行われます。今回のフェスティバルの一環として、ホワイエ全体にロルフベンツのfreistilブランドシリーズの家具が置かれ、BGMが流れる中で快適なラウンジ空間が演出されています。その端緒となるのが若い世代のためにデザインされたfreistil のコーナーソファです。このスタイリッシュなソファは、毎回イベントですぐに埋まってしまいます。

このような大きなフェスティバルホールで気に入られるラウンジの特徴は何でしょうか?来訪者が最高に寛げるためにはどのような細やかな工夫が必要だと思いますか?

Dr. Ursula Koners:クラブラウンジについて言えば、スポンサーや支援者がイベントの前や期間中にご利用いただける、一種の「ビジネスラウンジ」としての役割があります。多くのお客様には、この部屋を第二のリビングルームのような空間として感じていただければと。集う場所、寛ぐ場所であると同時に、インスピレーションが得られる場所でもあり、また見た演目を振り返る場所にもなります。このように来場者の要求が多様であるように、来場者の好みも多様です。だからこそ、現代的かつタイムレスなデザインで機能面にも工夫された空間を演出することが重要でした。クラブ・ラウンジは、その点で非常に優れていると思います。

ロルフベンツとのコラボレーションはどのように進行しますか︖

Benedikt Stampa: クラブラウンジについては、特別な場所である故に早急な改装が必要であることについてロルフベンツと意見が最初から一致しました。
以前の家具は落ち着きがあり、少し重厚過ぎて男性的でした。これはロルフベンツのブランドイメージにも、フェストシュピールハウスのイメージにもマッチしなくなっていました。そこで私たちはこの空間の用途、使用者の使い方や志向、カラーコンセプトやその他さまざまな重要事項について徹底的に協議しました。その後ブリーフィングを基にロルフベンツは初期デザインを提出してきました。そしてデザインの詳細、家具の選定と配置など細かい調整を行いました。
彼らの提案してきたカラーコンセプトのクラシックでありながらコンテンポラリーでもあるタイムレスなデザインは、当初から私たちを説得させました。

クラブラウンジの改修により座席の配置も一新されました。これによって雰囲気は変わりましたか?

Dr. Ursula Koners: 以前この空間の雰囲気は、重厚的なハイテーブルと2列のアームチェアにより支配されていました。
そこで私たちはこの固い構成をまず解除しました。そして空間をフレキシブルに構成することにより、より軽やかでウエルカムな雰囲気が実現しました。また新しい家具は、必要に応じて簡単に移動できるものを選びました。この改修のお蔭でクラブラウンジは多様に使えるようになりました。なぜならコンサート前やコンサート中に使うだけにはあまりにも素敵な場所だからです。

この新しい構成で特に気に入っている点はどこでしょうか?またその⾒どころは?

Benedikt Stampa: 家具のセレクションには特に満足しています。クラブラウンジにはロルフベンツの様々なモデルを組み合わせましたが、家具の展示のようには見えません。ウォールナット製のテーブルは、部屋全体に温かみと落ち着きを与えます。誰もが遅かれ早かれ、ここでお気に入りの場所を⾒つけられるでしょう。例えばバー・スツールに座る人もいれば、ダイニング・チェアや、窓際の居心地のよいクラブ・アームチェアに座る人もいます。

Dr. Ursula Koners: このクラブチェアは私たちも特に居心地が良いと感じています。ですからクラブラウンジに入ると、空いていることは少ないでしょう。

2023 年に良いデザインとは何だと思いますか︖

Dr. Ursula Koners: 個人的にはクラシックなデザインのファンです。だから良いデザインとはタイムレスであり、主張しすぎないデザインであると思います。ココ・シャネルの言葉を引用すると、「”ファッションは過ぎ去り、スタイルだけが残る」ですね。

Benedikt Stampa:私にとって優れたデザインとは、クリアなフォルムとエレガントなスタイル、そしてサステナブルな素材が使用されて高い品質を兼ね備えたものです。

フェストシュピールハウス・バーデン・バーデン以外に、ロルフ・ベンツとは個人的にも関係がありますか︖

Benedikt Stampa:それは残念ながらまだありません。どういうわけかロルフベンツは私の住んでいるミュンスター地方の私の手元にはまだ届きませんでした。しかし、私のオフィスには以前からロルフベンツの張りぐるみ家具があり、非常に人気がありますよ。

Dr. Ursula Koners: 私は自宅のオフィスにロルフベンツのソファを確かに置いています。家族が使っていなければ創作作業の合間に好んで座っています。最高の座り心地で、その位置からボーデン湖が見渡せるように配置しています。また面白いことに、ロルフベンツと良くコラボしているデザイナーのノルベルトとシルヤ・ベックが自宅の近くに住んでいるんです。

ロルフ・ベンツの家具や商品の中で、特に気に入っているものはありますか?もしくは絶対的なお気に入りはありますか?

Dr. Ursula Koners:先日ナーゴルド市の「ロルフ・ベンツ・ワールド」本ショールームで、アームチェア「594」の無垢材タイプに座ってみました。それが付属のスツールと共に驚くほど快適でした。今、自分の家でこの椅子を置く場所を探しているところです。

Benedikt Stampa:絶対的なお気に入りはない。まだない、ということでしょうか。でも妻と共に常に目を光らせていますよ。

お忙しい中、貴重なお時間をいただきありがとうございました。2023年のアニバーサリー・イヤーが、
皆さんにとって忘れられない瞬間が多い、大成功な年となりますようお祈り申し上げます。