2020.10.15

ROLF BENZ × 陶芸家 奈良祐希

ルカ・ニケットによる最新作「Liv」の発表を機に個展「Synergism」を開催
10月23日(金)-11月3日(火・祝)

この度ROLF BENZ TOKYOでは、奈良祐希氏とのコラボレーション企画として 個展「Synergism」を10月23日(金)から11月3日(火・祝)にて開催します。

 

本展では、イタリアのアートとドイツの技術の融合により誕生した最新ラグジュアリーソファ「Liv」を初披露するとともに、陶芸家・建築家という2つの顔を持つ奈良氏の処女作であり高い評価を受けている「Bone Flower」シリーズから、「ROLF BENZ(ロルフベンツ)」のファーニチャーにインスパイアされてデザインした新作「Bone Flower meets Rolf Benz」シリーズ10点を発表いたします。

コンテンポラリーなリビング空間でソファは生活スタイルを象徴する中心的な存在です。ここは新しいアイデアが生まれたり、癒しを得たり、またはイベントなどが楽しまれる空間。手掛けた建築や展示空間、家具、アクセサリーなどが世界中で高い評価を得るイタリア人スターデザイナー、Luca Nichetto(ルカ・ニケット)氏を迎えて、イタリアのソファ・アートとドイツ技術の融合した2020年のラグジュアリーソファROLF BENZ 「Liv」が誕生しました。
スウェーデンのストックホルムにも事務所を構える、彼らしいシンプルかつ機能的なデザイン、彼らのハンドメイドと最新技術が融合された製造プロセス、そして異なる文化を繊細に取り入れたプロダクトになっています。

「Liv」を開発するうえで掲げたミッションについて、ルカ・ニケットはこうコメントしています:「私たちの目的は、現代のリビング空間のニーズに応えるソファシステムを開発することでした。あらゆるシチュエーションに対応できる無限の可能性を提供できるソファでなければいけなかったのです。」

 

イタリア・ソファの伝統とドイツのテクノロジーと品質が合わさることで、正確なラインの美しさとカジュアルな快適性が絶妙に融合され、最高にフレキシブルなソファシステムが実現しました。
この新しいリビングコンセプトの名前「Liv」は、スカンジナビアではまさに「人生」そのものを意味し、英語でも “Live!”の「生きろ」という意味に通じています。

同じフレームデザインが施されているクラシックなコーヒーテーブル「ROLF BENZ 901」とのセットアップで「Liv」のライン美をテーブルでも協調しています。イタリアンスタイルに合わせてテーブル面は低めの22㎝と35㎝に設定されており、コンパクトなサイズのサイドテーブル「ROLF BENZ 902」は、マルチファンクショナルな「Liv」との組み合わせでフレキシブルに活用できます。どちらのテーブルモデルも、天板は「Liv」と同様に天然石または下面塗装のクリアガラスから選定できます。

 

「Liv」は、ケルン国際家具見本市のスタイルパークが厳選したプロダクトに与える賞「Stylepark Selected Award imm cologne 2020」をフェア前に受賞。この新しいリビングコンセプトはケルン国際家具見本市で大きな話題となりました。

この度、世界が注目する陶芸家であり建築家、奈良祐希氏とのコラボレーションが実現。

 

奈良氏は、350余年の歴史を誇る大樋焼 11代大樋長左衛門氏を父に持ち、祖父である10代目(現・大樋陶冶斎氏)は文化勲章受章者でもあります。 1600年代半ば、加賀藩主が京より千家茶道を取り入れた際、樂焼唯一の脇窯として金沢の地に生まれたのが大樋焼であり、初代・大樋長左衛門から、本家は代々、その名前を受け継ぎます。伝統家系の長男として生まれた奈良氏は当初、陶芸から距離を置き、東京藝術大学で建築を学び、同大学大学院(美術研究科建築専攻)を首席で卒業しました。

 

ドイツを代表する高級家具ブランドROLF BENZが昨年世界市場に向けて発表した「グローバル・フラッグシップ・デザイン」による世界初のROLF BENZ公式認定フラッグシップショップである「ROLF BENZ TOKYO(ロルフベンツ東京)」を会場とし、奈良祐希氏初となるインテリアとのコラボレーションが実現いたしました。

本展で披露する「Bone Flower meets Rolf Benz」シリーズは、最新テクノロジーを用いた建築設計の手法と伝統的な陶芸技法とを融合させて生まれた「Bone Flower」シリーズが、伝統的な良さを残しながら時代に沿って世界を魅了するデザインと高いクオリティの両面に秀でたコンプリートブランドであるROLF BENZのファーニチャーに掛け合わさり完成されたものです。

 

個展名称になっている“Synergism”(相互作用)は古来からの日本文化にもあります。万葉集に始まり、日々の暮らしの中で感じたことを表現できる魅力を持つ短歌や俳句で行われる詠み合い、能・歌舞伎での即興舞踊や演者の絶妙な掛け合い。現代においては漫才やラップバトルにも見られる、2つのものが相互に影響し、引き立て合う関係性に着目しました。 従来、アートは個の感覚、ファーニチャーは全体の感覚と乖離した別々の思考回路で考察をするため、お互いに混ざり合っていない状況があります。しかし本来には、親子のようであり、恋人同士のようでもある、対になることで相互に高め合う関係がアートとファーニチャーにはあると奈良氏は考えます。

 

敗戦からの奇跡的な復興・経済成長という共通点のある日本とドイツですが、芸術分野においても互いに影響し合い、文化交流を育んできました。美術の規範となる教育法や合理主義・機能主義で、日本のデザイン界や建築界、教育界に多大な影響を与えたドイツのデザイン学校バウハウス、有田焼の影響を受けたとされるマイセン磁器など、枚挙にいとまがありません。日本とドイツの親和性を本展で感じていただけたらと思います。

 

奈良氏が常に意識してきた、建築と陶芸、伝統と最先端の融合に加えて、アートとファーニチャー、日常と非日常、日本文化とドイツ文化という関係の掛け合わせも内包した新たな奈良氏の世界をお楽しみください。